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皮膚病情報

尋常性乾癬の最近の治療

尋常性乾癬の皮膚症状は、出たり消えたりを繰り返しますが、内臓が悪くなったり、 生命に関係することはまず心配ありません。病気の原因は免疫異常などが考えられています。

現在の治療法は、1.ステロイド軟膏(67%)、2.ビタミンD3軟膏(37%)、3.光線療法(25%)、 4.ビタミンA酸内服療法(6%)、5.漢方(4%)などがあります。 患者さんの皮膚症状、治療中の病気、生活状態、患者さんの希望などを総合して治療が決められます。

最近話題の治療法が2つあります。1つは、これまでより濃度の高いビタミンD3軟膏が発売されましたが、ステロイドなどと比較して総合効果の点で優れているとされます。 もう1つは、新しい光線治療機(ナローバンドUVB)による光線治療が、これまでの光線治療より副作用も少なく、よく効くと言われています。ただ、副作用がゼロというわけではありません。十分に説明を受けて納得してから治療を始めて下さい。また、ナローバンドUVBの機械を置いているところがまだ少ないので、置いているかどうかを医療機関にお問い合わせください。 日常生活の注意では、食事制限はありませんが、肉、肉の脂身、糖分、塩分の取りすぎを控えて「バランスのよい食事」をすることが基本です。黄色い野菜(ニンジン、カボチャ:カロチンを含む)、背の青い魚(サンマ、サバ:EPAを含む)、シイタケ(ビタミンDを含む)、などがよいといわれています。

日光浴(ガラス越しがよい)をすると、皮膚症状が軽くなることが知られていますので、時間のあいたときに心がけてみてください。 病気の原因解明や新しい治療方法開発にむけて世界的に研究が続けられています。30〜70%の割合で完全に皮膚症状が消えるというデーターもありますので、根気よく治療を続けてください。

文責:DRサッサー

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